たのしごとデザイン論〈クリエイターが幸福に仕事をするための50の方法論。〉

最近、仕事関連の本をよく読んでるな・・・「人のやり方」を知ると自分のやり方にはなかった方法に出会えてすごくヒントになる。

こういう、誰かの「私はこうデザインについて考える」っていう話を聞くのは楽しい。
この本には、先輩とサシで飲んでて思わず真面目トークしちゃって、「先輩!勉強になります!」と思わず言っちゃうような、そういう温かみと実体験に基づくヒントが詰まっている。

私がそうだったのか、と目から鱗だったのが「デザインは抽象化すること」という視点だ。この言葉は本書の中でたびたび出てくる。
確かにそう言われれば、基本的なことなのかもしれないけど、私の視点には抜け落ちていたな、と思った。
デザイナーというとそこにある要素を飾り立てる行為のように思われがちだし私自身そう思っていたフシがあるけれど、「抽象化」こそはデザイナーの本質だと言われて、デザインに対する視線が変わった。
「抽象」という言葉で、頭に浮かぶのは原型を留めていないというか適当に描いたとしか思えない絵の具の飛び散った、そういう不可解な絵を思い浮かべてしまうと思う。(私はそうだ。)
けれど、著者は抽象とは、その対象から本質となる部分を抽出してそれ以外の部分を削ぎ落としていく、その作業だと言っている。
ー 例えば象を描く時に、何が象を象たらしめているのかを選択し抜き出してそれ以外の部分は削ぎ落としていく行為、これこそが「デザインする」ことだ。象という対象からある人は長い鼻と大きな耳を象の本質としてイラストに起こす。そして見極めた本質以外の部分をどのように削ぎ落とし本質をどのように描くかそれが「デザインする」ということだと。

他にも、デザインの先輩からの「勉強になります!」なお話が詰め込まれてて、今私はやる気に満ちています笑
なんか最近スランプだって方に特に読んでいただきたいです。

たのしごとデザイン論〈クリエイターが幸福に仕事をするための50の方法論。〉
カイシ トモヤ (著)

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