伝わっているか? 宣伝会議

6月23日現在、今年一の良書です。
コピーライティングの本かと思って買ったのですが、もっと根元のマーケティング的な発想の手法がわかりやすくユーモラスに解説されています。
(どの辺がユーモラスかと言うと・・・イルカが出てきてその手法を伝授してくれるんです・・・伝わって「いるか」?って・・・ね?ここ大事なのでもう一度言っておきますね・・・伝わって「いるか」)

この本で私が一番評価しているのは、それぞれの手法がストーリー仕立てで読むのが辛くならないようにできていて、この本自体が「伝わる」ということを体現しているところです。私に伝わりました!
例えば、一回断られている同僚をどんな風に誘えば合コンに来てもらえるか、とか。過疎の田舎にどんなアピールをすれば若者たちが訪れる町になるか、とか。

端的に言うと、「人に伝えるためのその言葉、売り方が自分よがりになっていないか?相手の立場になって本気で頭を使っているか?」ということです。
最近勧められて読んだ「どうすれば、売れるのか?―――世界一かんたんな「売れるコンセプト」の見つけ方(木暮 太一)」 にも似た表現が出てきました。
売れるものは「自分が何を売りたいか」ではなく「相手が何が欲しいのか」を考えられている。主語が自分になっていないか。

この本は単純な言葉遊びではないので、「すでにサービス内容がカッチリ決まってしまっていてコピーだけを頼まれた」という場合には使える範囲が限られると思いますが、これから自分たちでサービス内容を詰めていこうという段階では実践的なヒントが山盛りでした。

ぜひ一度イルカのしょうもないダジャレを読んでください。

伝わっているか?
小西利行 (著)

★★★★★

世界一わかりやすいマーケティングの教科書

初心者にもわかりやすく読みやすい。

そんなうまくいく?資金が潤沢にある大手の理論じゃない?というところは多々あるけど、「コンセプト決め〜企画〜情報収集〜商品開発〜価格決めや売り方などの検討〜参入」の大きな流れ(ケースバイケースで前後する)はわかった。
また著者はそれらの間で社内外の人を説得するコミュニケーションが重要だと力説していたのが印象的。

内容が実践的ではなくて残念だったけど、教科書なんでしかたないか。

世界一わかりやすいマーケティングの教科書
宮永 博史 (著)

★★★☆☆